今回のダイヤモンドプリンセスでのクルーズ旅行の中でも感心したテクノロジーがウェアラブルデバイス「メダリオン」である。
メダル型端末であるメダリオンは、ダイアモンドプリンセルのスマホアプリと紐づく形で、基本的な船内でのサービスをすべて利用できる。優れモノなのが「船内でのほぼ完全な位置情報把握」ができる点で、例えばドアロック解除は「非接触」で行うことができる。
これは体験してみないとわかりにくい部分だが、実際はメダル型端末をドアにかざすのではなく、位置情報を把握しているので近づくだけでドアのロックを解除、またドア横に設けられたディスプレイに「何者か(自分)」を写真で表示してくれる(自室に近づくだけで、スマホアプリに登録済みの自分の写真がディスプレイに表示され、ロック解除)。
このほか、乗船・下船もメダリオンで管理される。乗船下船の際にカードを利用する場合には、いざとなってカードを荷物から探す人などがいて時間も手間もかかるが、メダリオンであればウェアラブルデバイスなのでスムーズである(クルーズ旅行におけるストレスの一つが乗船下船時の混み具合&人の流れにあるのだが、メダリオンであれば各種手続きの時間ロスを大幅に削減でき、結果的に楽しむ時間を増やすことができる)。
支払いなどもメダリオンで行うため(スマホアプリにあらかじめクレジットカード情報を登録しておく)、船内で財布(現金)を持ち歩く必要は一切ない。
また、食事・飲み物などのお届けサービスを利用したい場合にも、メダリオンの位置情報を利用できるため、自室だけではなく「今いる場所に配達してもらう」ことも可能だ。
また、スマホアプリに「パートナー情報」も登録するのだが、これもメダリオンが活躍する。例えばパートナーと別行動している場合でも、パートナーを探したければスマホアプリで位置情報を確認できるのだ。
温泉旅館などに泊まると、鍵が一つしかなくてパートナーと別行動する際には苦労することがあるが、メダリオンの位置情報で必要であればいつでも船内のどこにいるかをマップ付きで目視して向かうことも可能だ。
例えば、筆者のパートナーは14階にあるプールの上段(つまり15階)のチェアにいたのだが、この位置情報も極めて正確に表示された。
Surfaceでの作業は快適なビュッフェ会場横のプールサイドで行うことが多かったのだが、互いに位置情報を把握できる仕組みは非常にありがたかった(ちなみに船内は慣れるまで迷路であり、同じ階層だから該当階の目的地にまっすぐ向かえるとは限らない点に注意が必要だ)。
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