ちなみに、MSCベリッシマだと、この結論は根本的にひっくり返ることになる。
☆20年以上、海外であれ船上であれ24時間以内に必ず一度はネットに接続していた筆者だが、MSCベリッシマではついに「丸1日以上ネットに接続しない」という偉業(?)を達成した（画像は黒猫のぼうけんシリーズ「黒猫の健康ランド」）。
まず、今回のMSCクルーズの航路なのだが、「沖縄→台湾→東京」という、そもそも陸に近い場所をあまり航行しないルートだ。
コスタネオロマンチカでは陸に近いところで航行していたせいかモバイル通信は結構つながり、ダイプリは陸から遠いところを航行していたため近い時はつながるという形だったが、今回のMSCベリッシマは航路的にそもそもつながらないのは仕方がない。
ただし、本稿のポイントはそこではない。
問題はMSCベリッシマは、「寄港している状態でも5G／4Gのつながりが悪い」という点だ。
これはコスタでもダイプリでもなかった現象で、MSCベリッシマは寄港中（船が陸に横付けしている状態）でもモバイル通信のつながりは悪かった。
☆台湾の基隆では「Povoの海外データ通信」を購入した。が、この海外データ通信を購入するにも当たり前だがモバイル通信が必要になり、5G／4Gのつながりが悪いことに苦労した（別記事で）。
MSCベリッシマは寄港中であっても、5G／4Gがつながるのは「遮蔽物の少ない見通しが良い場所」であり、ビュッフェやプールなどではつながるものの、その他の場所ではつながりが悪い、というよりもつながらなかった。
MSCベリッシマ（全幅43メートル、乗客定員5,568人）は、ダイプリ（全幅37.5メートル、乗客定員2706人）であるため横幅が異なるほか、船の構造も影響していると思われる（画像はダイプリ（上）とMSCベリッシマ（下）の船内図）。
☆ダイヤモンドプリンセスの船内図とMSCベリッシマの船内図。ダイプリに比べて横幅があるほか、横3部屋部分にも廊下にパーティションがある。
正直、港でもモバイル通信を確保できない（確保しづらい）ことは、ネット依存の仕事をするのであれば致命的だ。メールチェックと簡単な情報チェックぐらいは部屋でもできる、という前提であったためそれさえ不可能となると話は異なる。
ちなみに筆者はダイプリでのクルーズ旅行では、24時間以内にモバイル通信なり港のフリーWi-Fiなりで通信を確保できたので、衛星インターネットパッケージを購入せずに済んだ。
しかし、MSCベリッシマでは通信を確保できなかったので（基隆でのフリーWi-Fiについては別記事にするが、これも制限があって対処が求められた）、有料の衛星インターネットパッケージを購入することになった。
☆今回筆者は航路と港Wi-Fiの関係もあり、MSCベリッシマで衛星インターネットパッケージを購入した（これについては別記事で）。
なお、【ネットに依存する仕事を抱えていなければ】の話だが、MSCベリッシマには「ウォータースライダー」「ヒマラヤンブリッジ（アスレチック）」などのアクティビティや、「観劇」「本格的F1シミュレーター」「カジノ」などがあり、いつでもビュッフェでおいしい食事ができれば、プールやジャグジーでゆっくりもでき、曲面LEDが天井にあるプロムナードの下で踊るもよし、とさまざま楽しめる。
逆転発想で、クルーズ旅行中ぐらい「ネット断捨離」（デジタルデトックス）が良いのかもしれない。
